白夜

せかいがいちばんただしいとおもう生き方

Doughnut

好きで嫌いで、許せないのに愛しいと思う。いつだって矛盾した感情がわたしの根幹なのだろう。

 


大学の帰り、彼女と友人と友と4人で歩いていた。
そもそもどうしてこの4人なのだ、よくわからない。

みんな、一対一で相対するなら良い子なんだ。彼女はもちろん、友人も、友も。でもね、誰かが増えれば関係性が増えるわけで。同じ傘に収まる彼女と友人を見て、やっぱりわたしはなにも言えなくて笑うしかできなかった。友はそれを見て公式だなんだとのたまって、写真に納めなきゃなんて口にして。わたしもう居場所なかった。

そもそもは、友人とふたりでミスタードーナツに行く予定だったのだ。

別にわたしと友人は不仲じゃない。高校からの付き合いだし、一時期は一番に仲が良かった。個人としての存在は嫌いじゃなく好ましいと思っている。
そんな友人が、18時から用事があるが4限は16時に終わるから暇だと言った。くわえてお腹が空いたとも言う。それならどこか食べに行こうか、ともちかけたら浮かんだ案がミスタードーナツだ。そうして4限後に待ち合わせてミスタードーナツへ行く、そう、簡単な話だったはずだ。

そういや彼女も行くかも、と言い出したのは友人だ。
は?と、まあ口にはしていないけど。

そうして彼女を待っていれば、友とふたりでやってきた。そこから少しだけ短期留学の話を3人がしているのを見て、大学を出たのだけれど、その帰路がめちゃくちゃに気持ち悪かった。

まずひとつ、前にも述べたがひとつの日傘にふたりで入っている。許せないがまあまだ仕方ない、仕方ないとしか言えない。
次に並びが阿呆なのだ。なぜ3人ならんでわたしひとり前に出て歩かなきゃならんのだ。くそかよ。
次にまあ、並びのせいもあるが3人でずっと喋り続けている。あれわたし友達だよな? うんわかっているけど、なんかもうしんどい。爪をはじいてtwitterを眺めて、4人でいるのにひとりでいた。悔しいとか悲しいとかもうわからないくらい、とにかくこの感情には疲れてる。

そうして友が用事があるとのことで途中で別れた。そうしてわたし、彼女、友人の3人になったのだけれど、結局2と1で歩いていた。は~~つまんね、かえりてえ。このまま3人でミスタードーナツ行ったらずっとこれだわ、となったところで彼女も用事があるという。彼女がいなくなるのはさみしいけれど、仕方ない、3人でいるより友人とふたりのほうがまだましだ。思ってはいけないけどまあ安心したよ。手を振る彼女はやっぱりとっても可愛かった。

そうしてふたりでミスタードーナツに。

そこからは特筆すべきところはない。楽しい時間を一時間ほど過ごした。前述のようにこの友人は一対一で接するには良い子なのだ。だからこそわたしは自分ひとり傷ついて苦しんでいるのだ。

そういえば焼きプリンのポンデリングは大変美味。

 

あしたはレッスンのあと、彼女と待ち合わせている。
来週末の3人でのお泊まり会、友の誕生日パーティーをサプライズですることになったから、ケーキの予約をしに行く予定だ。インスタグラムで散々馬鹿にしてきたサプライズパーティーをすることになるとは自分も変わったな。
彼女とふたりでいられる、それだけでわたしは幸せになれる。

だからたまにでいい、ふたりだけでいたいな。